絡新婦の理
「あなたが 蜘蛛だったのですね」今回はいきなり真犯人と対峙している京極の場面から始まります。もちろんその段階では誰が犯人か分かりません。絡新婦は、今までにもまして難しい話です。事件がたくさん起きて、犯人がそれぞれにいて、でも全ては蜘蛛の巣の上でのこと。中心には蜘蛛がいるわけですな。読み終わってから読み返さずにはいられません。京極堂は最後の最後に全ての謎を解説してはくれません。判断材料を提示してはくれますけどね。後の作品に関わってくるのだろうか。この絡新婦では過去の事件との繋がりが多かったですからね。俺の頭はこんがらがってしまいました。まさに蜘蛛の巣にかかったような。それと読んでいる途中からずっと気になっていた関口。出番少なすぎなうえおいしいトコだけ持っていくなぁ。今まではなんとなく読者=関口みたいな観点で書かれているのかなと思っていたのですが、この作品はいろんな点で今までとは違います。それと長い。でもついついページをめくってしまうのはさすがです。早く次を読みたいですわ。
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/01/13
- メディア: 文庫
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